2014年7月22日

マレーシア航空機墜落事件がもたらす地政学的リスク


去る3月8日に発生したマレーシア航空機の失踪事件以来、再び17日、3ヶ月ぶりにオランダ·アムステルダムから出発し、マレーシアのクアラルンプールに向かっていた航空機MH17が、ウクライナに墜落した。 

ロシアの国境に近いウクライナ東部地域、ウクライナ政府軍と反乱軍が交戦中に発生したこの事件について、ウクライナ政府軍と反政府勢力が、お互いに責任を転嫁している中で、2016年に有力な大統領候補の一人であるヒラリー·クリントンが、あるTV番組に出演した際、今回の事故の背景に、反政府勢力を支援するロシアが存在し、このようなロシアの行動を制裁するため、ヨーロッパが先頭に立たなければならないというメッセージを伝えている。

Charlie Roseのインタビューで、彼女はこう語っている。

「今回の事件において、ロシア人で構成されウクライナの反政府勢力が関係しているという認識が拡大しています。民間航空機が撃墜された問題だけでなく、ウクライナの東部地域で続いている紛争に、ロシアが関与している恐れが大きくあります。」

クリントンは、引き続き、今回の事件について、ロシアが非難を受けるなら、欧州諸国は、ロシアに対してより強力な経済制裁措置をとるべきで、エネルギーの輸入を禁止するべきだという主張をした。

「航空機は、アムステルダムからクアラルンプールへ向かっている中、ヨーロッパ地域を通過していたのです。ヨーロッパの国々は、これに対して怒りを感じるべきです。」




記事原文>> Hillary Clinton Blames Russia for Downed Plane in Ukraine

* ロシアのウクライナのクリミア半島占領以来、米国は、ロシアに対して強力な経済制裁と軍事的対応を求めてきた。しかし、これまでヨーロッパ諸国は、微温的な態度を保っており、米国は、これを推進するのに困難を経験していた。しかし、折から発生したマレーシアの民間航空機撃墜事件が、ロシアを圧迫するための手段となっている。

アメリカが意図したとおり、今回の事件を契機に、欧州諸国がロシアの圧迫に積極的に参加するかどうか、また、その場合、ロシアがどのような対応をしてくるのか、慎重な態度で見守らなければならない。


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